Steamの大規模セールの一つである「オータムセール」が2020年11月26日~2020年12月2日 午前2時まで開催されています。
こうしたセールで「え、数日前に買ったゲームがセール対象で安くなってんじゃん。セールまで買うの待てばよかった~損した!」という経験をした人は少なくないのではないでしょうか。実はSteamには返金リクエストの仕組みがあり、損をなかったことにすることができるかもしれません。
Steamの返金リクエストの仕組み
Steamで購入した全てのゲーム・ソフトウェア製品は返金リクエストの対象となっており、ユーザーは自由に返金をリクエストできます。2020年現在、「2週間以内に購入した製品・プレイ時間が2時間未満」の場合は、理由を問わず返金が通る仕組みです。この条件を満たさない場合でも返金リクエストは可能で、Steamを運営するValve側の裁量次第で返金が認められる場合もあれば、認められない場合もあります。
理由を問わず、Steam上での購入のほとんど全てに対して返金をリクエストすることができます。お使いのコンピュータが最低要件を満たしていなかった、間違えて購入してしまった、 あるいは1時間ほどプレイしてみて初めて好みのゲームでは無いことに気がついたのかもしれません。
返金期間内で、ゲームの場合にはプレイ時間が2時間未満であれば、理由は問わず、help.steampowered.comから受けたリクエストに対してValveは返金を行います。詳細は以下よりご確認いただけますが、上記の返金ルールの範囲外であっても、リクエストを送信することはできます。スタッフが提出されたリクエストの内容を確認します。
出典:STEAM返金
このSteam返金では「今のほうが安く買える」ことを理由に返金リクエストをしても問題ないことが明記されています。つまり、「数日前に買ったゲームがセールで安くなってるじゃん、返金リクエストして安く買い直そう」というムーブが可能です。
濫用
返金は、Steamでのご購入からリスクを取り除く為に設計されており、ゲームを無料で試すためのシステムではありません。返金システムを濫用していると弊社が判断した場合、 返金リクエストにお応えできない場合があります。セール前に購入された製品を返金し、直後にセール価格で再度購入することを濫用とはみなしません。
出典:STEAM返金
実際に試してみた
最近筆者がSteamで購入した製品を調べてみると、11月8日に「GTFO」というゲームを3800円で購入していました。今回のオータムセールでは20%割引で3040円と800円安くなっています。というわけで一切気付きませんでしたが、状況的に「損してた!」ということになります。
筆者のプレイ時間は87分で、理由を問わず返金リクエストが認められる「プレイ2時間未満」は満たしていますが、11月28日の時点で20日立っているため「購入2週間未満」の条件は満たせていません。つまり、この返金リクエストはValve側の裁量次第ということになります。そこで実際に試してみました。
返金リクエストをするにはSteam ライブラリで返金リクエストをしたいゲームを選び、プレイボタンの下のリンクの中にある「サポート」を選択します。
Steam サポート画面が表示されたら「この製品にどんな問題がありますか?」と表示されます。「今のほうが安く買えます」を選択します。
返金リクエストの詳細画面が出てきます。購入時に支払った金額をどのように返金してもらうかを選びます。今回は自分のSteam ウォレットに返金する方法を選択しました。また製品の返品理由に関しては単純に「今のほうが安く買えます」以外の説明ができないため、注記は空欄のままにしてリクエストを提出しました。
返金リクエストから1時間でリクエストを認める連絡が届き、返金処理が行われました。Steam ライブラリを開くとGTFOのプレイボタンは「購入」に変わっており、プレイできなくなっていました(スクリーンショット撮り忘れました……)。また、購入時に支払った3800円は7日以内にSteamウォレットに加算されるため現在は利用できない状態となっています。
今回は理由を問わず返金リクエストが認められる「購入2週間以内・プレイ2時間未満」の条件は満たせていませんでしたが、Valve側の判断により返金が認められる結果となりました。返金予定の3800円は年末セールのときに使うと思うので、GTFOは再購入しました。
そもそも損しないためにできることは?
Valve側がどのようなプロセスで判断をしているかは分かりませんが、2020年現在も「購入2週間以内・プレイ2時間未満」の条件を満たしていない返金リクエストでも返金が認められることはあるようです。セール前に購入して「損した!」と思った人がもしいたら、試してみる価値はあると思います。
ところで、Steamの場合は、Steamのセール時期と製品そのもののセール方針をチェックすれば、こうした損をする体験を減らせます。
まず、Steamのオータムセールや年末のホリデーセールなど大規模セールは時期が決まっています。この時期を知っていれば、「大規模セール前は購入を控えよう」という判断ができます。
Steam Databaseの各製品ページのPriceタブに発売から全期間のセール履歴が載っているため、どのタイミングでどれくらい安くなっているのか、そもそもセールはしない製品なのかも分かります。ブラウザ拡張機能を提供する「Augmented Steam」を導入すれば、WebブラウザでSteamを開いたときに過去の最安値などの情報が乗るので便利です。ゲームの購入で損をしたくない人は導入してみてはいかがでしょうか。