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滅びかける地球を離れて宇宙を旅する宇宙船建設管理シミュ「Space Haven」の魅力

Game

 2020年5月22日にSteamで早期アクセス版がリリースされ、日本語にも対応している宇宙船建設管理シミュレーションゲームの「Space Haven」を買ってみたらとても面白かったので紹介します。あと音楽めっちゃ良い。

飢餓、疫病、戦争によって滅びかける地球からの脱出

 Space Havenは滅びかける地球から逃れた人々が、タイル1枚から宇宙船を建設し、新たな故郷をもとめて宇宙を探索する建設管理シミュレーション(Construction Management Simulation)というジャンルのゲームです。

 ゲームとしての特徴は2つあります。1つが、キャラクターそれぞれが固有のスキルや気分、関係性を持っていること。タスクの効率はキャラクタースキルに応じるほか、船内の状況や活動、それぞれの船員とのコミュニケーションによってキャラクターの気力が変化したり、それに応じたイベントが発生したりします。もう1つが、船内の酸素や二酸化炭素、ガス、温度の伝搬がシミュレートされており、宇宙船の規模や構造に合わせた管理が必要となることです。

 もう少し具体的に、これらがゲーム内でどのように作用するのか。自分のプレイに合わせて示してみると……

  • 船内にトイレがない→船員が各所で漏らす→漏らした船員の近くにいると不快→船員のモチベーションに悪影響
  • 船内を拡大→温度調節器が船の大きさに耐えきれない→新しくできた船内部分が氷点下に→宇宙服なしで作業できない場所になる
  • 有毒ガスが発生する産業施設をある部屋に配置→船内拡大で部屋と部屋の壁がなくなる→船内全体に有毒ガスが広がりピンチ

 という感じで起きることは大抵まずい状況なんですが、これらをどう解決していくかというのもまた一興というわけです。

 公式サイトによると、これらの特徴は「RimWorld」や「Oxygen not Included」といったタイトルから刺激を受けて取り入れていること、また他の部分に関しては「Spacebase DF-9」と「Dwarf Fortress」から刺激を受けているとのこと。これらの作品を遊んだことがある人にとっては、どんなゲームか想像しやすいと思います。

表示モードを切り替えることで船内のステータスが確認できる

表示モードを切り替えることで船内のステータスが確認できる

宇宙船の形や内装は自由、全て思いのままに

 プレイヤーはこれらの特徴を把握しつつ、オリジナルの宇宙船を建設します。宇宙船の形は決まっていません。インターステラーに登場するエンデュランスやスタートレックに登場するU.S.S. エンタープライズを再現するのか、それとも正方形で内装にとことんこだわった宇宙船を作るのか、それはプレイヤーの思うがまま。しかし当然ながら船員たちはプレイヤーが作った宇宙船で生活をするため、船員が快適かどうかも考えて内装を考える必要があります。

  • 船員は静かな部屋にあるベッドで眠ることができるか
  • 船員は快適な温度の部屋で作業ができるか
  • 船員が作業するのに必要な物資は作業場所の近くにあるか

 これらの要素のことも考えながらオリジナルの宇宙船を建設して宇宙船と船員と資源をそれぞれ管理していく、これがSpace Havenの魅力です。

Space Havenで作られたさまざまな宇宙船(出典:公式サイト)

Space Havenで作られたさまざまな宇宙船(出典:公式サイト)

「重要資源が不足しています!」という緊張が続く

 ここまで魅力の話を書いてみましたが、プレイは緊張の連続です。

 それぞれの資源は有限なので、発電機を動かすエネルギーがなくなれば全ての生産施設はもちろん酸素発生装置も止まって窒息死まで一直線です。水を確保できなければ作物を育てられないので食料がなくなり最終的には餓死してしまいます。

 船員のライフラインを支える資源に加えて、惑星間・星系間を旅するための燃料資源、船そのものやそれぞれの施設を作るための部品、その部品の原料、これら全てが有限です。プレイヤーは資源が尽きないよう管理を怠らずに進めていく必要があるわけです(そして宇宙を探索しているのはプレイヤーの宇宙船だけではありません……)。

 ゲーム内では資源の数が5つ未満になると「資源が不足しています」というアラートが出てきます。生産施設では「何個以上を維持するように生産」という設定ができるので、アラートが出ないように在庫を維持しつつ、資源を求めて宇宙を探索していくということになります。

チュートリアルは若干不十分、でも手にとって欲しい。

 現在、早期アクセスとして販売されている「Space Haven」の早期アクセス期間は1~2年が予定されています。現在遊べるのは深刻なバグが発生しないプレイが可能なバージョンということで、このゲームはまだ完成していません。そのため、

  • 食事に必要な資源とその量はどれ?
  • 宇宙船のどちらが正面か。エンジンはどこにあると自然か(右下です)
  • この部品ってどうやって用意するの?生産はどうやってするの?

 といったものはプレイをしながら覚えていくことになります。現在あるチュートリアルがさらに強化されていく可能性もありますが、現段階ではプレイ→ゲームオーバーを何回か繰り返さないと理解できない部分がある印象を受けます(ここは公式Wikiを見ることで解決する問題な気もしますが)。

 建設管理シミュレーションというジャンルのゲームは手数をこなして理解して進めることが面白い点だと思うので、もし最初のプレイでつまづいたと感じても、何度かプレイしていくことで面白さが実感できるかもしれません。

 とはいえ、ゲームにハマるかどうかは人それぞれ。今回紹介したSpace Havenの世界観や特徴、宇宙船の内装を作れるというところが気になる人はまず手を取ってみてください。また公式サイトの以下の説明は納得感があるというか、ぜひ応援させて欲しいという気持ちになりますね。

Space Havenは、インディーゲームの最高傑作となるまで、たゆまず改善を続けていきます。この目標を達成するまで、新機能と楽しいコンテンツを定期的にアップデートしていこうと考えています。

アーリーアクセスの期間は、1~2年間程度を予定しております。急いで仕上げても高い完成度は望めませんので、時間をかけてじっくりと開発に取り組むつもりです。

 Space Havenは現在、SteamGOGHumble Bundleで発売されています。開発元は2012年3月に設立されたフィンランドのインディーゲーム開発チームで、本作のリリースまでに4年かかっているとのことです。

情報元 Steam 公式サイト

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